受験に、就活に、仕事に効く!今さら聞けない文章術の基礎4

Skill up

受験や就活はもちろん、社会人になってからも、文章を書く技術は重要です。にもかかわらず、英語を学ぶ場合と比べると、基礎を学ぶことをスキップしてしまう人が多いのではないでしょうか。そんな人のために、今さら聞きにくい文章の書き方の基本を学びましょう。

接続語の使い方

接続語とは、文と文をつなぐ言葉のことです。それだけで一つの文節になる接続詞と、活用する言葉と結びついて機能する接続助詞があります。

それでは、主な接続詞の種類を見てみましょう。

順接

順接の接続詞でつないだ文の後ろには、当然の結果が続きます。「だから」「そして」「すると」などの接続詞があります。

逆接

逆接の接続詞でつないだ文の後ろは予想外の結果や展開が続きます。「しかし」、「だが」、「けれども」、「ところが」などの接続詞があります。

このほかにも、「また」、「そして」などの並立・添加の接続詞や、「または」、「もしくは」などの対比・選択の接続詞、「つまり」、「なぜなら」などの説明・補足の接続詞などの種類があります。 このように、接続詞を分類すると多くの種類がありますが、文章を書く時に、特に注意を払わなければならないのが、順接と逆接の接続詞です。それでは練習してみましょう。

【トレーニング】

文1と文2をつなげる適切な接続詞を選んでみましょう。

文1:いつもより早い時間の電車に乗った。
文2:早めに会社に着いた。

解答例
いつもより早い時間の電車に乗った。だから、早めに会社に着いた。

文1の内容から考えると、文2の結果は予想通りです。
順接の接続詞である「だから」「そして」などが当てはまります。

文1:いつもより早い時間の電車に乗った。
文2:会社に着いたのはいつもと同じ時間だった。

解答例
いつもより早い時間の電車に乗った。しかし、会社に着いたのはいつもと同じ時間だった。

文1の内容から考えると、文2の内容は予想外です。
逆接の接続詞である「しかし」、「ところが」などが当てはまります。

文1:早めに会社に着いた。
文2:プレゼン資料のチェックをした。

【解答例】
早めに会社に着いた。だから、プレゼン資料のチェックをした。

文1の「早く着いた」ため、文2の「プレゼン資料のチェック」する余裕ができました。
「だから」、「そして」などの順接の接続詞が当てはまります。

文と文を接続する言葉を接続語と考えた場合、接続語には接続詞のほかに、接続助詞を伴う言葉があります。

例文
いつもより早い時間の電車に乗ったけれど、会社に着いたのはいつもと同じ時間だったので、プレゼン資料のチェックができなかった。

「けれど」、「ので」といった語(助詞)には、文をそれらの語のあとに続けて様々な関係を表す働きがあります。いろいろな関係で前後の文節をつなぐ働きをする助詞を接続助詞と言います。 接続助詞でつなぐことによって、一つの文の中に、さまざまな内容を盛り込むことができます。しかし、あまり盛り込みすぎると、わかりにくい文になってしまう恐れもあります。そこで、先ほどの文を接続詞を使って、短い文に分けてみます。

いつもより早い時間の電車に乗った。
しかし、会社に着いたのはいつもと同じ時間だった。
だから、プレゼン資料をチェックできなかった。

または、以下のように2つの文にすることもできます。

いつもより早い時間の電車に乗ったが、会社に着いたのはいつもと同じ時間だった。
だから、プレゼン資料をチェックできなかった。

いずれの文章も間違いではありません。状況に応じて適宜、使い分けられるようになることが大切です。

【ポイント】

接続詞は、正しく使うことで、文と文の関係性が明らかになり、論理展開が伝わりやすくなります。しかし、接続詞が多すぎると、文章の流れをさえぎってしまう場合もあります。接続詞がなくても通じる場合は、あえて使わないことで、全体のバランスがよくなるケースもあります。