
わんこ先生です。英語の学習でつまずいた経験のある人は、たくさんいます。人によって、さまざまな理由があると思いますが、それをひとつひとつ、ほどいていきましょう。
まずは、苦手な英語が、私たちが使っている日本語と何が違うのか。それを勉強していきます。
一緒に学んでくれるのは、つまずき君です。

つまずきさとしです。よろしくお願いします
日本語は助詞で、英語は単語を置く場所で意味が決まる
それではまず、ビートルズの楽曲にあるこのフレーズを見てください。
She loves you.
日本語では、こうなります。
彼女は君を愛しています。
Sheは「彼女」、lovesは「愛している」、youは「君、あなた」という意味ですね。
日本語の文には「彼女」+「は」、「君」+「を」と、いわゆる「てにをは」と呼ばれる助詞が付いていますね。これが日本語の特徴なんです。
この助詞がついているために、日本語の文章では、言葉の順序が違っても意味は通じます。
例えば、「君を」「彼女は」「愛しています」と言っても、「愛しています」「君を」「彼女は」と言っても、同じ意味を表現することができるのです。
一方で、英語の文ではどうでしょうか。
「You」「she」「loves」と言ったり、「Loves」「you」「she」と言うと、意味が全く通じなくなってしまいます。

本当だ。どうしてなんですか?
それはね、日本語にある助詞の力なんです。日本語が言葉の置く位置を変えても同じ意味を表現できるのは、「は」や、「を」という助詞が「彼女」や「君」という言葉に役割を持たせることができるけど、英語には「は」や「を」の役割を果たす助詞がないからなんです。

そうなんだ。じゃあ、英語は、どうやって、「She」や「you」に役割を持たせているの?

それはね、「単語を置く場所」なんです。

文章の先頭にある「She」は、主語が来る位置です。主語というのは、日本語で「~は」、とか、「~が」、と訳し、その文章で表す動作や状態の主体を表します。
そして、「loves」は、主語の後ろに位置しています。この位置にある動詞というものは、文章の中で主語が行う動作や状態を表します。 そして、「you」は、動詞の後ろに位置しています。この位置にあるものを目的語といいます。日本語では「~を」とか、「~に」と訳され、文章の中で動詞の「loves」、つまり「愛している」という言葉の対象になっています。

英語アタマになるには、まず「主語」+「動詞」で結論を言う
このように、英語は単語を置く位置でその役割が決まります。だから、位置と役割をしっかり理解することが大切になるわけです。
そして、英語の特徴は、頭に主語が来て、その次に動詞がくる。これが英語の文の基本中の基本なんです。
「主語」が「動詞」する。
というように、結論をまず言うわけです。それとは対照的に、日本語は、結論を後にもってくることが多くなります。
だから、
「主語」が「動詞」する。
をまず言うようにすることを意識すると、英語アタマになれます。そして、その後に「何を動詞するの?」とか、「どこで動詞するの?」とか、自分自身に問いかけた疑問に答えていけばいいわけです。

そうなんだ!

じゃあ、つまずき君。ここで練習してみましょう。
さとしは、あなたを愛している。
英語にするとどうなるかな?

Satoshi loves you.

ハイ正解。
では、さとしは私を愛している。はどうかな?

Satoshi loves I.
あれ?ちょっと変?

そうだね。動詞の後ろに来る目的語の場所に、「私」が来るときは、Iはmeに変身するんだよ。

お経のように唱えて覚えた「人称代名詞」の変化の真実とは?
じゃあ、ここで、I やyou、he、sheがどのように変身するのかを復習してみましょう。
I やyou、he、sheのことを人称代名詞というんだ。人称代名詞という言葉は覚えられなくてもいいよ。
英語は単語を置く位置で役割りが決まるんだったね。だから、置く場所によって、人称代名詞がどのように変化するかを覚えておくことが重要だよ。
主語の場所に来るときは、「I」。目的語の場所に来るときは「me」になるんだ。
「私の」というときは「my」。「私のもの」というときは「mine」だったね。 表にすると、こんな感じです。
| ~は | ~の | ~を | ~のもの | |
| わたし | I | my | me | mine |
| あなた | you | your | you | yours |
| 彼 | he | his | him | his |
| 彼女 | she | her | her | hers |
youの場合は、主語の場所に来るときは「you」、目的語の場所に来るときも「you」になるんだ。あなたのというときは「your」になり、あなたのカバンは、「your bag」と言います。
heの場合は、主語の場所に来るときは「he」、目的語の場所にくるときは「him」、彼の、というときは、「his」となって、彼のカバンは「his bag」というんだ。 sheの場合は、主語の場所に来るときは「she」、目的語の場所に来るときは「her」になるんだ。彼女のというときも「her」で、彼女のカバンは「her bag」になるんだ。

じゃあ、ここで問題です。 さとしは彼女を愛している。というのはどうなるかな?

Satoshi loves her.

ハイ正解
じゃあ、さとしは彼らを愛している。というのは?

Satoshi loves …
あれ?
「彼らを」については、まだやっていなかったね。
彼らや、私たちというのは、人称代名詞の複数形というんだ。
私やあなた、彼や彼女は1人のことを言っているので「単数形」というんだよ。 彼らとか、私たち、あなたたちというのは、2人以上だから、「複数形」というんだよ。

私たちは、主語の場所に来るときはwe、目的語の場所に来るときはusというんだ。
私たちの、はour で、私たち学校はour schoolというんだ。
あなたたちは、単数形のときと、同じ変化をします。
主語の場所にくるときはyou の目的語の場所に来るときもyouになります。 あなたたちのはyourで、あなたたちの学校は、your schoolというんだ。
そして、彼らは主語の場所にくるときは、they 、目的語の場所に来るときはthemで、かれらのは、their で、彼らの学校は、their school というんだ。 表にするとこんな感じです。
| ~は | ~の | ~を | ~のもの | |
| わたしたち | we | our | us | ours |
| あなたたち | you | your | you | yours |
| 彼ら・彼女ら | they | their | them | theirs |

そっか。それじゃあ、彼らをというのはthemだから…。
Satoshi loves them.

ハイ正解。
次は、私はあなたを愛しています。はどうなるかな。

I loves you.
あれ?ちょっと変?

主語が「I」の時は、「loves」ではなくて、「love」だね。

I love you.

ハイ正解。
「私とあなた」以外は三人称。「三単現」のs、esを付けるルールとは
英語の動詞は、主語が3人称単数で現在形の時には、「s」または「es」が付きます。
3人称単数というのは、先ほどの表では「he」と「she」ですね。だから、「loves」と言っていたんだ。
三人称単数現在を略して「三単現のs」と言ったりするけど、なぜそうなるのという理由についてはさまざまな説あります。
昔の英語は人称ごとに動詞の形が変化していましたが、長い年月をかけて簡略化され、3人称単数現在の「-s」だけが残ったとされています。だけど、人称という言葉自体が難しいから、次のように理解するといいよ。
1人称は「私」です。
2人称は「あなた」です。
今、私とつまずき君が面と向かって話をしています。 私と、つまずき君以外の人やモノはすべて「3人称」なんです。

私とつまずき君のことを話題にするときは、2人のうちのどちらかだから、誰のことを話しているかわかりますよね。しかし、3人称の人のことを話すときは、2人以外の人だから、区別するために、あえて動詞にsを付けると考えるんです。
だから、「彼女があなたのことを愛している」というときは、
She loves you.
と、loveにsを付けるんだ。
「あの彼女が、あなたのことを愛しているんだよ」と強調するんですね。
でも、過去形になると、sはつけません。
She loved you.
になるんだ。「彼女はあなたを愛していました」という意味です。もう昔のことだから、あえて、強調しないのかな。
というわけで、私はあなたを愛しているというときは、
I love you.
でいいんだよ。
彼、彼女だけでなく、猫でも本でも、3人称なんだ。猫が一匹、本が一冊のときは、動詞の現在形にsを付けるんだ。3人称でも複数になると、現在形でも動詞にsは付けません。ややこしく感じるかもしれないけど、どんどん会話するうちに、慣れてくるよ。

まとめ
この授業では、英語と日本語の違いを紹介することによって、英語の特徴を学びました。
ひとつは、英語は主語と動詞が重要な役割を果たすので、文章を作る時には、まず主語と動詞を考えるということです。
そして、主語の位置、動詞の位置、目的語の位置など、単語を置く場所によって、文章の意味が決まってくるということです。
また、人称代名詞は、置く場所によって、形や役割が変わることも学びました。
三人称単数が主語で、動詞の現在形を使うときはsまたはesを付ける決まりについても学びましたね。 英語の授業でつまずく人にとっては、難解な英文法の用語が悩みの種です。文法用語を覚える必要はないので、「つまずきポイント」を、この授業で一つひとつクリアしていきましょう。

