前回の授業では、単語を役割や性質によって分類した品詞に関して、まず、名詞と冠詞について勉強しました。今回は、品詞の中でも、特に重要な役割を持っている動詞などについて少し詳しく紹介します。
英語の「動詞」は、人や物の「動作」や「状態」を表す品詞です。文の骨組みのなかで、述語として機能します。英語の文型を決定する最も重要な役割を持ちます。文型とは、単語を並べる順番のルールのことです。
英語は、日本語と違って、単語の位置が重要でしたね。したがって、動詞の使い方を知ることが、英語の上達の近道になります。
目的語を持つ他動詞と目的語を持たない自動詞
動詞は大きく「be動詞」と「一般動詞」の2種類に分類されることはすでに勉強しましたね。今回は、その一般動詞のなかの自動詞と他動詞について紹介します。
自動詞と他動詞の違いは、動作の対象が必要かどうか、つまり目的語をとるかどうかで決まります。目的語が「いらない」のが自動詞、目的語が「必要」なのが他動詞です。

英語の文章の中で、自動詞なのか、他動詞なのかを見分ける方法としては、動詞のあとにある単語が目的語なのか、そうでないのかを考えます。目的語になれる品詞は、基本的には名詞です。だから、名詞なのか、そうでないのかを見極めます。
簡単に見分けるには、「何を?」という質問がしっくりくるのが他動詞、「何を?」という質問がぎこちなくなるのが自動詞です。
例えば、「私は英語を勉強しています」という意味の
I study English.
では、study(勉強する)という動詞は他動詞です。「何を勉強するの?」という質問の答えは、Englishですね。Englishは名詞で、目的語になります。
「あなたは速く泳ぐ」という意味の
You swim fast.
では、swim(泳ぐ)という動詞は自動詞です。「何を泳ぐの?」という質問がぎこちないですね。fastは副詞です。

では、つまずき君。「私は一生懸命勉強する」という意味の
I study hard.
の「study」は自動詞、他動詞のどっちかな?

「一生懸命を勉強する」というのは不自然だから、自動詞かな。

ハイ正解!
hardは副詞です。このように同じstudyという動詞は、自動詞としても、他動詞としても役割を果たすことができるんだ。
だから、自動詞、他動詞については、「どの動詞が自動詞で、どの動詞が他動詞」というふうに覚える必要はないんだ。
形容詞は名詞を説明・修飾するほか、補語にもなる
続いて、形容詞について説明します。
形容詞は、名詞を説明・修飾し、状態や性質をくわしくする言葉です。big(大きい)やhappy(幸せな)、beautiful(美しい)などがあります。
例えば、big dogで「大きなイヌ」、happy weddingで「幸せな結婚式」のような使い方をします。
また、名詞を修飾する使い方のほかに、主語や目的語が「何であるか」や「どのような状態か」を補足・説明し、文の意味を完成させる使い方もあります。
前回のbe動詞の授業で勉強しましたが、
You are beautiful.
のように、主語であるyouとbeautifulがイコールの関係として、「あなたは美しい」というような使い方もあります。
このときの形容詞のbeautifulの役割を「補語」というんだよ。

補語とは、主語や目的語の性質・状態を説明し、足りない情報を補う役割のことを言います。補語という言葉も暗記する必要はないけど、形容詞にはこういう役割があるんだということを知っておくと、英語がわかりやすくなるよ。
ちなみに、彼女は美しい女性です。を英語で表現すると、
She is a beautiful lady.
になります。
このときのbeautifulは形容詞で、ladyを説明・修飾しています。
そして、主語Sheとイコールな関係にある補語は、a beautiful ladyです。 She is beautiful.もShe is a beautiful lady.も文章の意味は同じですが、形容詞の役割としては少し違っています。
副詞は動詞や形容詞など、名詞以外を説明・修飾する
次に副詞について説明します。
副詞は、動詞や形容詞など、名詞「以外」の言葉を説明・修飾します。時、場所、程度、頻度などを表すことが多いです。fast(速く)、very(とても)、always(いつも)などがあります。
「私は速く走る」という意味の
I run fast.
では、「fast」は動詞の「run」(走る)を説明・修飾しているんだ。

また、「彼はとても背が高い」という意味の
He is very tall. では、「very」は形容詞の「tall」(背が高い)を説明・修飾しています。

名詞、動詞、形容詞、副詞が分かれば、文の要素が理解できる
これで、文章を構成するために重要な役割を果たす名詞、動詞、形容詞、副詞という4つの品詞について学んだことになります。
ここで、以前、勉強した名詞についても復習しましょう。名詞は、人、物、場所、概念などの「名前」を表す品詞でしたね。名詞は、英文の中では「主語」、「補語」、「目的語」になるという重要な役割を持っています。

例えば、「さとしは生徒です」はどういうかな?

Satoshi is a student.

ハイ正解
このとき、主語のSatoshiと、a studentはイコールの関係で、補語の役割をしています。

「あなたは一冊の本を持っています」はどういうかな。

You have a book.

ハイ正解。
a bookは名詞で、動詞haveの目的語の役割をしています。
日本語との違い。英語の文には必ず動詞がある
これまで、英語は、「主語+動詞」が重要であると説明してきました。「主語」という言葉は品詞ではなく、文の要素を示す言葉です。でも、「動詞」は品詞ですね。どうして、日本語のように、「主語+述語」と言わないのかなという疑問が生まれてきます。
これは、英語と日本語の違いによるものなんです。
日本語は、動詞だけでなく形容詞や名詞も述語になることができます。例えば、「空が青い」の「青い」は形容詞だし、「私は学生です」の「学生」は名詞ですね。だから、日本語を教える時は、いつも「主語と述語」と説明するんだ。
これに対し、英語の文では、主語の動作や状態という「結論」を述べる部分には必ず「動詞」が使われます。だから、文の要素としての「述語」の役割を動詞が担うので、英語では動詞=述語であり、「述語動詞」として一括りに扱われるんだ。
例えば、日本語の文の「空が青い」には動詞がないけど、英文にした「The sky is blue.」では、主語の「The sky」の後の定位置にbe動詞のisがあります。
同じように、日本語の文の「私は生徒です」には動詞がないけど、英文にした「I am a student.」にも、定位置にbe動詞のamがありますね。
だから、英語では「主語+動詞」と教えることが多いんだ。もちろん「主語+述語」と理解してもいいです。ここでは、品詞を勉強してきたので、品詞の動詞と区別するために、あえて「主語+述語」と言います。
主語、述語、目的語、補語にはどの品詞が当てはまる?
これまで説明してきたように、英語は、主語、述語、目的語など言葉を置く位置・順番が大切です。日本語は「~は」とか「~を」といった助詞があって、言葉に役割を与えることができますが、英語は言葉を置く位置や並べる順番によって役割が決まるからです。
つまり、主語、述語、目的語、補語は英文の中での役割を示す言葉です。これに対して、名詞、動詞、形容詞、副詞などの品詞は、英単語そのものの「役割」や「性質」によって分類したものです。

ややこしいな
例えていうと、パン職人でパン屋を経営している犬山さんは、家でもまちを歩いていても「パン職人の犬山さん」ですが、ランチで外食するときに、定食屋に入ると「お客さん」になります。つまり、品詞は「本来の役割」を示すもので、主語、述語、目的語などはその場所における立場を表します。
つまり、品詞である「名詞」は置く場所によって、主語の立場にも、目的語の立場にもなるんだよ。
具体的に示します。
主語になれるのは、名詞です。
述語になれるのは、動詞です。
目的語になれるのは、名詞です。
補語になれるのは、形容詞と名詞です。
主語+述語+目的語の文には、例えば、Satoshi loves cakes.さとしはケーキが大好きです。のように、目的語には名詞のcakesが入っています。

主語+述語+補語の文には、例えば、The sky is blue.空が青い。のように、補語には形容詞のblueが入っています。

同じく主語+述語+補語の文で、Satoshi is a boy.さとしは少年です。の場合には、補語には名詞のa boyが入っています。 このほか、修飾語として、名詞を説明・修飾するのは形容詞で、名詞以外を説明・修飾するのは副詞でしたね。
まとめ
今回の授業では、「動詞」「副詞」「形容詞」「名詞」などの単語の種類のことを示す品詞について勉強しました。
そして、重要な役割を持つ「動詞」には、目的語を持つ他動詞と、目的語を持たない自動詞の違いがあることも勉強しました。
文の要素である主語、述語、目的語、補語の場所に、品詞が入ることによって、英語の文章は成り立っています。 品詞が理解できると、主語や述語、目的語、修飾語といった文の中での役割が見えてきて、英語を日本語に正しく訳すことができるようになるよ。出会った英単語の品詞をチェックして、英単語の引き出しを増やしていこう。

