英文を構成する品詞の一つである「前置詞」について勉強します。英語の前置詞は、場所、時間、方向、手段などの関係性を付け加える品詞です。inやon、toなど様々な種類がありますが、今回はよく使う前置詞を勉強します。
また、前置詞と同じ単語で、後ろに「名詞」を伴わず、単独で「動詞や形容詞」などを修飾する副詞として使うこともあります。
inやon、toなどの前置詞や副詞は日本語での訳し方を覚えた人が多いと思います。しかし、日本語訳を丸暗記しただけでは、意味が通らない英文に出くわし、戸惑うこともあるでしょう。前置詞をしっかり身に付けるためには、「イメージ」をつかむことが重要です。
of (~の)
ofは日本語で「~の」と訳すことで覚えている人も多いはずです。そもそもは、「全体の中の一部」という関係性があります。ある塊の中から、一部を取り出すイメージです。そのイメージから、「離れる(分離)」という意味や、取り出したけど「繋がっている(所有・所属)」という意味が出てきます。

Japan is a member of the United Nations.
(日本は国連の加盟国です)
この場合のofは、(~の)という訳がぴったりです。日本は国連という組織に所属している(繋がっている)というイメージです。
He is a friend of mine.
(彼は私の友人です)
この場合のofも、(~の)という訳で意味が通じます。私の友達という(所有)のイメージです。
Takeshi is independent of his parent.
(たけしは両親から独立している)
この場合のofは、(~の)では違和感があります。independent は(独立した)という形容詞なので、彼の親から独立したという(分離)のイメージで、(~から)という訳のほうがぴったりです。
to(~に、~へ)
toは日本語で「~に」と訳すと覚えている人も多いと思います。toは「←(矢印)」をイメージすると分かりやすく、たどり着く到達点がどこかを示しています。時間や場所、目的を表すtoは、「目的に向かって進み、最終的に到達する」と考えるといいでしょう。
また、そこから派生して、「一致」「対比」「限界」などを表すこともあります。
All roads lead to Roma.
(全ての道はローマに通ず)
「ローマ」という目的に対して、道が確実に通じているということを表しています。
Happy birthday to you.
(誕生日おめでとう)
目の前の人に誕生日をお祝いするときは、to you とto を使います。
I prefer Japanese sweets to Western sweets.
(私は洋菓子より和菓子を好む)
prefer A to Bで、BよりAを好むという意味になりますが、このときのtoは(対比)を表しています。Bという選択肢に向かって、Aを選ぶと考えると分かりやすいです。
for(~のために、~の間)
目的地への到着を示すtoに対して、forは「目的に向かって進んではいるが、到着していない」というイメージです。価値であれ、動作であれ、気持ちの及ぶ範囲とその方向を表します。気持ちが何かに向かっているという意味から「~のために、~を求めて」というイメージが出てきます。

I have a present for you.
(あなたにプレゼントがあります)
「プレゼントはあるけれど、まだ相手には渡っていない」というイメージです。

このときの訳は、(~のために)ではないの?

あなたのためにプレゼントを持っています)では堅苦しい感じなので、(あなたにプレゼントがあります)と訳しているんだ
また、「~のために」というイメージから、対価や交換を表します。
I bought a present for 8000yen.
(私は8000円でプレゼントを買いました)
と言う意味になります。
from(~から)
toとは反対に、「目的を起点として離れていく」のがfromのイメージです。もうその場所にはいないという「起点(出発点)」の状態を表します。fromの後ろには、出発点や起点、もともとあったが、もうないものなどを持ってきます。
I am from Tokyo.
(私は東京の出身です)
この場合は、東京という場所が起点です。(東京にいたけど、今はいない)というニュアンスが込められています。

These sweets are made from fruits.
(これらのお菓子は果物から作られています)
fromの後ろの果物は、もう跡形もなくなっている。というイメージです。
in(~の中に)
inは、「囲いの中」と考えると分かりやすいです。in the world(世界で)、in the box(箱の中)など大小問わずに空間の内部を示すほか、in tears(涙ながらに)やin the rain(雨の中)のように、その中に身を置くようなイメージを表現します。
乗り物に関しては、get in the taxi.(タクシーに乗る)のように車体という「囲いの中」に入るイメージで表現します。一方、バスや電車など、車内を歩いて移動できる乗り物に乗るときは、get on を使います。

They are walking in the park.
(彼らは公園を歩いています)
公園内を歩いている様子を表現しています。
on(~の上に、~に接して)
onは(~の上に)と訳してしまいがちですが、上でなくても、横でも、下でも、裏でも、何かにくっついていたらonを使います。空間を表すinに対して、onは「平面的な部分に接触している」というイメージで、何かに「くっついている」様子を思い浮かべると理解しやすいです。

A famous painting hangs on the wall.
(有名な絵画が壁にかかっている)
この場合は、on the wallで物理的な接触を示しています。
I’m on a diet.
は、(私はダイエット中です)と訳します。
この場合は、時間的な文脈でonが使われています。時間にくっついているイメージで、「進行」や「連続」という意味を含みます。
at(~で、~において)
inは空間、onは平面を表すのに対して、「ある一点」を表すのがatです。ある特定の地点にピンポイントで印をつけるイメージです。at 3:00(3時に)のように1日のうちのごく短い時間を指す場合や、at station(駅で)のように地図上のある一点を示す場合に使われます。
We will meet at the park.
(私たちは公園で待ち合せます)
この場合は場所を示します。in the parkなら公園のどこかで、という感じですが、at the park. だと、公園の特定の場所を確かめなければいけないイメージです。

Let’s start the meeting at 5 pm.
(ミーテングを5時に始めましょう)
この場合は時間を示しています。In the eveningの場合は夕方と言う幅のある時間帯を指し、at 5 pmでは午後5時というピンポイントの時間を指定しています。
by(~のそばに、~によって、~までに)
byは、「何かの影響を受けてしまう状態」と考えると分かりやすいです。Wi-Fiが届く範囲にいると、インターネットに繋げられるというイメージです。by the sea(海のそばに)のように「場所」を示す場合は、「海の影響を受ける」というイメージです。影響の範囲内になるものを使うというイメージで「手段・方法」を示すときは「~で」と訳し、「動作主」を示すときは「~によって」と訳します。

I live in the house by the river.
(私は川沿いの家に住んでいます)
He goes to work by bus.
(彼女はバスで通勤しています)
This movie was made by her.
(この映画は彼女によってつくられた)
with(~とともに、~を用いて)
withは関係性を示します。「~と一緒に」と訳してしまいがちですが、A with Bと言った場合、AとBは対等ではなく、人の場合は支配関係や協力関係、モノの場合は所有や利用、道具としての利用などの関係性を示します。手を繋いでいるとイメージすると理解しやすいです。
I went shopping with Maki.
(私はマキと買い物に行きました)
この場合、私とマキが手を繋いで買い物をしているイメージです(実際には手を繋いでいなくてもOK)
I take a picture with my new camera.
(私は新しいカメラで写真を撮ります)
この場合は、新しいカメラを手に取っているイメージに変えるとしっくりきます。

人でもモノでも手をつなぐと考えると、わかりやすいんだね

about(~について、~の周りに)
「about」は、「漠然と周りにある」というイメージです。「なにかの中心のまわり」をぼんやりと示すことから、「およそ」や「約」という意味にもなります。そこから派生して、「~するところ」という意味でも使います。中心のモノの周辺にあるさまざまな事柄を示すことから「~について」という意味にもなります。
It’s about 7 am.
(およそ午前7時です)
She is about to go out.
(彼女は出かけるところです)
be about to~は、~するところ、~する直前と言う意味です。
to以下の行動の周辺にある、というイメージです。
He talked about soccer.
(彼はサッカーについて話した)
as(~として)
前置詞「as」のイメージは「イコール」です。そこから派生して、「同時に」や「同じように」といった意味もあります。
He treats her as a child.
(彼は彼女を子どもとして扱う)
この場合は、her=a childのイメージです。
She worked as a designer.
(彼女はデザイナーとして働いた)
この場合は、She = a designer のイメージです。
比較で勉強するas~asの構文でも有名です。
Taro is as tall as Sho.で、 タロウはショウと同じくらい背が高いと訳します。
まとめ
前置詞は日本語訳を覚えるよりも、その前置詞が持つ中心となる意味をイメージできることが大切です。難しい単語が含まれている英文に出会った時も、前置詞のイメージを把握していることで、その英文を読み解くヒントになるはずです。頭の中でイメージを膨らせ、想像力を働かせよう。

